早稲田大学、『荒ぶる』へ。高く厚い帝京大学の壁を突き破る。ラグビー全国大学選手権 決勝
頂上まであと1つ。最後に待ち構えるのは、最大の難敵・帝京大学だ。早稲田大学は今季、3戦3敗と白星を挙げることができていない。また、秋シーズン開幕以降、1度も敗戦しておらず、準決勝でも71-5と大差をつけて勝利するなど、圧倒的な強さを誇っている。厳しい試合になることが予想されるが、打ち破った先にはこの上ない喜びと感動が待っているはずだ。これまでのリベンジを、そして『大学日本一』奪還を懸けて、いざ最終決戦へ。
この試合でもセットプレーは勝敗を分けるカギとなるに違いない。帝京大の強力なFW(フォワード)陣に対し、対抗戦では押し込まれ劣勢に立たされてしまった。両PR(プロップ)の井元正大(文4=東京・早実)、亀山昇太郎(スポ2=茨城・茗溪学園)を中心にスクラムでいかに対抗し、HO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がスローイングで安定感を発揮できるかがポイントとなるだろう。
また、フィジカルが強い相手FWを、粘り強いディフェンスで抑えられるか。守備を固め、BK(バックス)陣と連携した素早い攻撃へと転じることで、得点への好機は見えてくるはずだ。LO(ロック)前田知暉(社4=東海大大阪仰星)、FL(フランカー)相良昌彦主将(社4=東京・早実)の4年生を中心に、「なんとしてでも止める」と気持ちのこもったタックルで相手の攻撃を封じ、アタックでも激しいラインブレイクを見せたい。
一方のBK陣は全国大学選手権の開幕以降、左右を幅広く使った展開や相手の隙を突いたアタックから得点へと結び付けられている。やはり大学選手権以降、目覚ましい活躍を見せるSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)の速いパスさばきやチャンスへの嗅覚は必見。
また、ここまでの試合でキックの成功率が勝敗を左右してきた中、今節でもCTB(センター)吉村紘副将(スポ4=東福岡)の正確無比なキックが必要不可欠だといえるだろう。また展開からの仕留めを担う両WTB(ウィング)にも注目だ。WTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)の力強いゲイン、槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)の加速力で確実にチャンスをものにしたいところ。
ラグビーの全国大学選手権決勝(8日、東京・国立競技場)で3大会ぶり17度目の優勝を目指す早稲田大(早大=関東対抗戦3位)が7日、東京・上井草グラウンドで最終調整した。
帝京大(同1位)の2連覇阻止へ、副将のCTB吉村紘(4年=東福岡)は武器のキックを入念に確認。SO伊藤大祐(3年=桐蔭学園)やSH宮尾昌典(2年=京都成章)ら登録メンバーが戦術を確認した。
1年からメンバー入りして2年からレギュラーの吉村は「最後の上井草、感慨深い物がありました」と言い、準決勝の京産大戦(2日)で負った左足の打撲も「問題ないです。(長い時間をかけたキックの確認も)いつもやっていることです」とクールに前日練習を終え、対抗戦は17-49と完敗した帝京大との決勝へ「相手を過大評価し過ぎず戦いたい」と心境を語った。
SO伊藤は夏場の左腓骨(ひこつ)骨折から復帰4戦目で「前の試合でトライも取れたし、復調してきました」。最後の円陣の決意表明では「自分が走って勝ちます」と意気込んだ。
選手権3戦連続トライ中のSH宮尾は「特に緊張もしていないし、すごく楽しみ」。決意表明は「勝ちます」と一言に決意を込め「穴が多くないチームですけど(対抗戦の敗戦から)パス、キック、サポート、走り切るところ。全てにおいて成長している」と自身を口にした。
早大3年時に正SOとして全国選手権13年ぶりの優勝に貢献し、前年と主将を務めた4年時は準優勝した大田尾竜彦監督(40)は就任2季目。昨季は準々決勝敗退で年を越せなかった悔しさを胸に決勝へ導き「歩みに自信を持ってほしい」と教え子たちを送り出すつもりだ。【木下淳】
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